大阪府枚方市の東部地域は自然が豊かな場所です。
昨年から”奥ひら”(=枚方の奥)プロジェクトが始まるなど、様々な新しい取り組みが行われています。
京阪枚方市駅から車で約30分。
気軽に行ける”奥ひら旅”に出かけませんか?
そこで、ひらいろ17号では、そんな”奥ひら”の魅力を大特集!
【おいしいもの編】【カラダを動かす編】【特産品プロジェクト編】に分けてご紹介します!
今回は、奥ひらならではの「特産品プロジェクト」をキーワードに素敵なお店をピックアップ!
近年、枚方の東部地域で作られた農作物を加工して特産品を作るプロジェクトが生まれ、継続され、全国に広まってきています。
数に限りがあるのでいつでもどこでも手に入るわけではないですが、ぜひ一度枚方で作られた美味しいものを味わってみては?
「奥ひら(枚方の奥)」で注目の特産品をご紹介!【特産品プロジェクト編】
① さつまいもたい焼きプロジェクト
「枚方から全国へ!生産から加工、販売まで全て枚方で完結。
枚方・穂谷産のさつまいもを使ったさつまいもたい焼き」
原産地・製造地・加工地が、すべて大阪府枚方市。
その名の通り”オール枚方産”にこだわった「枚方産さつまいもたい焼き(枚方もっちりたいやき さつまいも餡)」は、枚方の農産物から全国にPRできる商品を作ろうと、2018年に始まった枚方市農業振興課とグローサリー食料品専門店「KITANO ACE(北野エース) 枚方T-SITE店」との共同プロジェクトです。
「枚方産さつまいもたい焼き」は手のひらに収まるサイズ感でぱくっと食べやすい和スイーツ。
毎年店頭に並べば品切れになるほどの人気商品となっています。
お芋本来の濃密な甘みや風味を生かしたこだわりの餡づくりは、枚方市長尾家具町にある北條製餡所(枚方市長尾家具町3-1-13)が担当。
さらに同じ家具町にある多田製菓(枚方市長尾家具町2-12-10)によって、もっちりとした生地のたい焼きに焼き上げ、北野エース 枚方T-SITE店(枚方市岡東町12−2)が中心となり全国販売へとつなげます。
枚方の農業から製造業、小売業までつながった生粋の枚方っ子「枚方産さつまいもたいやき」。
グローサリー部門で全ての工程を同市内で完成させるのは、全国的にも珍しいこのプロジェクト。
市内での原料や生産者の方々のマッチングや製造・加工・販売など、地域全体で取り組む第6次産業として、この企画には、それぞれのカタチで地元で頑張るプロフェッショナルが集い、ただ作り出すだけではなく
「自分たちが食べて おいしくないものはつくらない」と、改良を重ね年々、より良いものを目指しています。
2022年は北海道から沖縄までのKITANO ACE全国80店舗で、約25,000袋が販売されました。
また、2023年度には枚方市のふるさと納税の返礼品にも採用されています。
秋のさつまいも収穫には、大阪・関西万博の開催を契機に地域経済の活性化をめざす、枚方市独自の「ひらかた万博」の取り組みの一環として、さつまいもたい焼きのための「さつまいも堀り」のイベントも実施され、たくさんの市民の方が参加されました。
100%の鳴門金時の採れたてさつまいもだけを使用した餡と、もっちり生地が美味しさのポイント。
モチモチ食感で餡に合う生地の配合量、さらには撹拌(かくはん)時間の徹底による、甘くてホクホクとした餡ともっちり生地の絶妙なバランスが人気の秘訣です。
出来上がった商品は、北海道から沖縄までの全国80店舗の北野エースで販売されます。
愛嬌あふれる表情のミニサイズのたい焼き「枚方産さつまいもたいやき」プロジェクト。
枚方生まれの新しい大阪名物として。
そして、その年の仕上がりを楽しめる和スイーツとしてたくさんの方に親しんでもらいたいですね。
■ KITANO ACE 枚方T-SITE店
住所:枚方市岡東町12-2 枚方T-SITE 1階
電話:072-845-6215
営業時間:10:00 ~ 21:00
② THE HOTANI CRAFT プロジェクト
「MADE in HOTANIを新たな文化に。
枚方・穂谷産フレッシュホップ使用のクラフトビール」
「枚方に自慢できる特産品を作りたい」と枚方でホップ栽培とクラフトビールづくりが2021年から始まっています。
プロジェクトを先導するのは、穂谷で育った国産フレッシュホップを原料としたクラフトビールづくりを行う「カンパイカンパニー」の光延さん。
そしてその希少な国産フレッシュホップを栽培する農家「ひらかた独歩ふぁーむ」の大島さん。
枚方穂谷の里山を想い、一本のクラフトビールから広がるモノづくり・コトづくり・場所づくり、そしてまちづくりへと実っていく願いが込められています。
また、このクラフトビールづくりの過程を楽しんでもらおうと、フレッシュホップを地域の方々で収穫するイベントも開催。
昨年は収穫のみならず、同じ穂谷の里山にあるTHE WAKO(和幸カントリー倶楽部でビールと釜焼きピザを堪能したりと、楽しい収穫祭となりました。
さらに土づくりから日々の管理まで手塩にかけた栽培管理によって実ったホップだけでなく、枚方産のすももやトマト、みかんなどと組み合わせたビールも次々誕生しています。
【農福連携!枚方・穂谷ソーシャルファームプロジェクト】
2023年から枚方市内の5つの社会福祉施設と連携し、圃場の手入れから収穫、ボトルへのラベル貼りなどの行程を障害者の皆さんと共に行い、育てたホップを使ったクラフトビールの収益の一部を、その作業費として還元する「枚方・穂谷ソーシャルファームプロジェクト」も始まりました。
THE HOTANI CRAFTの今後の活動にも目が離せません!
■ THE HOTANI CRAFT
常設販売:オンラインショップ・TheWakoクラブハウス内
期間限定:イベント・ひらかたもより市など
公式サイト:https://kanpaicompany.com/thehotanicraft/
Instagram @the_hotani_craft
③ すももサイダープロジェクト
「摂南大学農学部プロデュース!
枚方・杉産の”すもも”を使ったすももちゃんサイダー」
枚方で大切に育てられたすももを使った、サイダーを作るプロジェクトが2021年にスタートしました。
かつて杉地区では明治後期より日本すももの在来種が植栽されてきましたが、第二次世界大戦の際に食糧増産のためさつまいも畑に一転。
終戦後には杉地区を開墾し最盛期には「すもも団地」と呼ばれ、杉すもも生産組合が結成されていましたが、現在も杉地区で出荷を続けている農家は山口農園さんのみ。しかしその生産量はなんと府内一を誇ります。
山口農園で栽培されるすももは農薬や化学肥料の使用を通常の半分以下に抑えた、より安心で、環境にも配慮した農産物。
そんな手間と工夫をかけたすももを活かそうと、摂南大学農学部と枚方市によって「すももサイダープロジェクト」が立ち上げられました。
2021年から摂南大学農学部の学生と教職員が6〜7月に杉地区の山口農園さんのすももを収穫。
種取りと加工処理を行い、新鮮なうちに冷凍保存して、搾汁。
搾汁前に一手間かけた加工処理をすることで、すもも本来の鮮やかなピンク色の表現に成功。
そうして学生達が試作錯誤し果汁3%・香料と着色料不使用のすももサイダーが完成!
スッキリした爽やさが特徴です。
香料・着色料は一切使用してない、自然な味わいが楽しめる「すももちゃんサイダー」は現在枚方市のふるさと納税返礼品にも採用されています。
珍しいサイダーは特別なお土産にも◎。
美味しいすももサイダーを通して、プロジェクトをぜひ応援してもらいたいです!
■すももちゃんサイダー
企画:摂南大学農学部すももサイダープロジェクト
協力:枚方市・山口農園
製造:寿司屋清涼食品株式会社(柏原市)
販売:株式会社常翔ウェルフェア
販売場所:
摂南大学枚方キャンパスコンビニ内1本150円 ※一般の方購入可
枚方文化観光協会 250円
いかがでしたか?
「奥ひらの特産品」をキーワードに素敵なプロジェクトをご紹介しました!
大阪と京都、奈良の県境にある里山、穂谷地区「奥ひら」の魅力はますます深まりそうです。
奥ひらの自然で実る、手間と工夫をかけた特産品を全国へ!
収穫祭など、実際に製造工程に関わることができる機会もあります。
身近な特産品プロジェクトが行われている現場や工夫を、ぜひたくさんの方に知ってもらいたいです!