大阪府枚方市の東部に位置する「奥ひら」エリア。
なかでも「にほんの里100選」にも選ばれた穂谷の里山は、のどかで美しい風景と豊かな自然が広がる枚方の特別な地域です。

近年、この里山の豊かな環境と人々に惹き寄せられ、自然の恵みを生かした新しい試みを始める事業者さんが増えています。




今回は、奥ひらの自然を守り育てながら、その魅力を「食(味わう)」と「イベント(体験する)」を通して発信する注目の3組をご紹介します。
ひらガール収穫体験やワークショップなど、大人も子どもも楽しめるイベントが随時開催されているので、ぜひ気軽に参加してみてください!
五感で味わうリラックスタイム。心をほどくハーブ畑「waramo HERB(ワラモハーブ)」
枚方市の東部に位置する、のどかで美しい里山・穂谷。 「にほんの里100選」にも選ばれた豊かな自然が広がるこの地で、太陽の光をいっぱいに浴びてキラキラと育つハーブ園があります。
今回は、穂谷の高台で見晴らしの良いハーブ畑を営む「waramo HERB(ワラモハーブ)」の大森さんにお話を伺いました。




元歯科衛生士であり、ママでもある大森さんが、種から愛情たっぷりに育てるハーブ。そこには「毎日を忙しく駆け抜けるみなさんに、ほんの少しでもほっとできる時間を届けて笑顔になってほしい」という温かい想いが詰まっていました。
歯科衛生士からハーブ農家へ!子育ての悩みを優しくほぐしてくれた「香りの魔法」
大森さんは、もともと歯科衛生士としてお仕事をされていました。結婚を機に枚方市へと引っ越し、お子さんを授かったタイミングで一度お仕事を退職されます。
子育てが少し落ち着き、「また働き出したいな」と思ったとき、知り合いから「農家のパートを募集しているから、一緒にせえへん?」と声をかけられたのが、畑仕事との出会いでした。


「もともと土を触るのがすごく好きだったんです。働いていたときも、ストレスが溜まったら100円ショップに行って、プランターに土を入れて種をまくのが一番のストレス発散でした(笑)。だから、農家のパートにもすごく興味があって。軽い気持ちで始めたのですが、気がつけば6年ほど続けていました。」そんなパート生活をしていると、幸運なことに「畑を貸してもらえること」に。


最初はご家族で食べるためにお野菜を育てていた大森さんですが、2年ほど経ったある日、種売り場でふと野菜の隣に並んでいたハーブの種が目に留まります。「ちょっと植えてみようかな」と何気なく育ててみたレモンバーム。それこそが、大森さんとフレッシュハーブの運命の出会いでした。
「植えてみたら案外ちゃんと育ってくれて、なによりもその“香り”の良さにものすごく感動したんです。当時はちょうど子育ての悩みなどもいろいろと抱えていた時期だったのですが、畑に来てハーブの香りを嗅ぐと、驚くほど心がすーっと落ち着いていきました。そこからもう、ハーブの魅力にすっかりハマってしまって!」
もともとハーブの香りがもたらす五感のリラックス効果にご自身が助けられていたという大森さんは、2023年の春頃に就農。「waramo HERB」として活動をスタートされました。
にほんの里100選の地・穂谷で育む、太陽と愛情がたっぷり注がれたハーブたち


大森さんがハーブを育てているのは、枚方の自然豊かな「穂谷」エリア。パート時代から大好きだったという、のどかで見晴らしの良い高台にハーブ畑があります。


「ここは本当に雰囲気が良くて大好きなんです。穂谷のみなさんは、草刈りなども協力してとっても綺麗にされていて、里山らしい温かみがあります。そんな大好きな場所でハーブを作らせてもらえるなんて、本当にありがたいです。」
限られた季節の中でハーブを上手にやりくりするため、畑では植え替えの必要がない「多年草エリア」と、季節ごとに「1年草エリア」を分けて管理されています。


また、湿気を嫌うハーブのために「畝(うね)」を極力高くして水はけを良くしたり、日陰がない畑でハーブが葉焼けしてしまわないよう、遮光シートを使って優しく日光をコントロールしたりと、丁寧な工夫が美味しいハーブを育てています。
◯【体験する】ハーブをもっと楽しめる!ワークショップも人気
ハーブで知り合った、元フラワー講師のなみさんと年に数回リースやしめ縄作りの体験型ワークショップを開催しています。


「5月に開催したワークショップでは、この畑で採れたレモングラスを使ってブッタナッツ作りを行いました。その場で植物を切ることで、とっても贅沢な香りが広がるんです。昔から応援してくださっているお客様が、その香りと雰囲気にうるうると涙を流して喜んでくださって……。
それを見て、私も思わずホロリと感動してしまいました。こうしたお客様との触れ合いや温かい言葉が、また頑張ろうと思える何よりの原動力になっています」


◯【味わう】waramo HERBのおすすめ商品
「小さな畑なので、一番香りが高まっている時に収穫して、低温でゆっくりじっくりドライにしています。それが一番のこだわりポイントです。」
と話す大森さん。実際に畑で採れたハーブをご自身で加工して販売されています。
◇ waramo 01 ほっこりブレンド


枚方穂谷産のハーブを100%使用したブレンドティー。ハーブ初心者の方やハーブは少し苦手かも・・・と言う方でもすっきり飲みやすく美味しいと好評です。
お湯を注ぐとふわっと香りが広がり、緊張がゆるみリラックス空間に変わります。
◇ ドライローゼル


豊富なビタミンCとクエン酸により疲労回復や美肌効果が期待でき、食べるハイビスカスと呼ばれる鮮やかなピンク色が目に新鮮なローゼルというハーブです。
シングルティーとしてはもちろん、大森さんのイチオシは、ジャムや塩漬け、甘い「ローゼルシロップ」を炭酸水で割って味わう飲み方とのことです。
爽やかな酸味を感じられて身も心も元気になれそうです!




◇ バタフライピー


唯一無二の綺麗な青色が特徴のバタフライピーは、水出しがおすすめ!500mlの水に入れて一晩寝かせば綺麗なブルーになります。
バタフライピーの特徴は、なんといってもアントシアニンがぶどうの14倍もあると言われており、美容に嬉しい抗酸化作用はもちろん、血流もよくなる効果が期待できます!
癖や強い味はほとんどなく、カルピスなどと割っても色味が爽やかになります。目にも涼しげで来客時に出すときっと喜んでもらえますね♪
他にもマルシェ等では、とれたてのハーブや、他の種類のブレンドティーやシングルティーを販売されていることもあるので、最新情報はインスタグラムを要チェックです!



大森さんのハーブが購入できる場所もあります。お買い物のついでに、お出かけがてら、見かけたらぜひお手に取ってみてくださいね。




大森さんからメッセージ


日々の生活に追われ、気づけば心も体もボロボロになっている…そんなときこそ、1日のうちのほん数分自分を大事にする時間を持ってほしいです。
五感で楽しめるハーブだからこそ、お湯を注ぎ、ゆっくりと開く姿を見つめ、その温かみを感じながら、ふぅっと一息ついてみてください。ハーブのある暮らしはきっとみなさんの暮らしをより豊かに、心地よいものにしてくれます。
取扱店:
・THE WAKO 枚方(大阪府枚方市尊延寺835)
・枚方市観光案内所Syuku56(大阪府枚方市岡東町19-1 枚方モール1階)
Instagram:@waramo_herb(イベント出店やワークショップの情報など)
公式LINE
▽より詳しく知りたい方はこちら


放置竹林を美味しく楽しむ「枚方竹林工房 銀」
バンドマンでありメンマ職人でもある久保銀次郎さんが代表を務める「枚方竹林工房 銀」。
穂谷の放置竹林を整備し、採れた竹を美味しく加工した「枚方メンマ」をはじめとする地域資源の活用に取り組んでいます。


久保さんが竹林整備に関わるようになったきっかけは、以前スタッフとして勤めていた「スパイス工房 燦」時代、自社野菜でカレーを作るために穂谷に畑を借りたことでした。
畑の日当たりを確保するために竹伐採を始めたところ、作業の面白さに引き込まれると同時に、全国的に問題となっている「放置竹林」の現状を知ることになります。
高齢化等で手入れが行き届かなくなった山を守るため、若者を中心とした里山保全団体を立ち上げました。


環境再生医の山口進さんが率いる「環境再生の会・穂谷」とも連携し、竹の異常繁殖による水資源の低下防止や、120年に一度と言われる淡竹(ハチク)の開花による枯死問題への対応など、里山の環境保全に欠かせない土台を支えています。
◯【味わう】スパイス×里山資源「枚方メンマ」&コラボジンジャーエール




「スパイス×豊かな里山の資源」をテーマに開発された「枚方メンマ」は、穂谷の竹を加工し、絶妙なスパイス感と歯ごたえが癖になる国産メンマです。
久保さんは自身のバンド活動(THE S.O.S)のライブ物販でもメンマを販売し、東京をはじめ全国の音楽ファンへ枚方の魅力を届けています。


さらに、竹を粉砕して作った肥料を活用し、「ひらかた独歩ふぁーむ」で育てた生姜を使った特製「ジンジャーエール」や、本格スパイスカレーの展開など、異業種や地域事業者とタッグを組んだ商品開発を推進しています。
◯【体験する】竹林整備体験&メンマ作りワークショップ


「里山の魅力発信には、実際に足を運んで体験してもらうことが一番」と語る久保さん。定期的に以下のような体験イベントを開催しています。






竹林整備体験では、実際に穂谷の竹林に入り、竹の伐採作業や山の手入れを体験。コーヒー屋さんやお花屋さんなど多様な人が集い、新しいアイデアが生まれる場にもなっています。








塩漬けされたメンマにオリジナルの味付けを行う体験。子どもから大人まで楽しみながら、地域の自然課題について学べる人気の企画です。
里山を守る有機農業「ひらかた独歩ふぁーむ」
最後に、枚方の穂谷地区でイタリアントマトやベビーリーフ、ホウレンソウなど旬の露地野菜を作っているひらかた独歩ふぁーむ(どっぽふぁーむ)さんをご紹介します!




農業を始めたきっかけと穂谷という場所


大島さんが「食べ物に関する職業に就きたい」と大学卒業後に就職したのは、給食の食材調達をするお仕事でした。
食に関する職業には従事していたものの、デスクワークが中心の毎日でどこか満たされない気持ちがあったそうです。



学生時代から環境への関心が高く、環境に配慮した有機農業というものを知りました。そこから「いつか農業をやってみたいな」という意識はずっとあったと思います。
デスクワークが中心の日々を送っている中で、もっと本質的に食べ物に近づいていきたい。そんな気持ちが農業を始めようと思ったきっかけでした。
取材では、特別にひらかた独歩ふぁーむさんの畑にも連れて行っていただきました。里山の麓から、細い道を四輪駆動の車でぐいぐいと登って、竹林を横目にさらに先へ進んだところに大島さんが最初に手がける畑がありました。







穂谷の奥地にこんな場所があったなんて!ひらいろ編集部も驚きでした。


昔は一望が棚田だったのですが、農地改良で谷側の田が埋め立てられて、そこにハウスを建て周年の栽培ができるようになったそうです。それでも日当たりが悪かったり、畑の形がいびつだったり、獣害があったりと決して条件が良くない里山の農地で毎年試行錯誤しながら作物を育ててきました。



できるだけ旬の野菜を食べていただきたいので、トマト以外にも、常時5〜6品は陳列棚に並べられるように工夫しながら作物を育てています。年間通してだと、約30品目ほどでしょうか。
新鮮な”旬”の野菜を”美味しく”食べていただきたいので、生産地の穂谷に近い場所に集中して野菜を届けていきたいです。
◯【味わう】ひらかた独歩ふぁーむの野菜が買える場所
【スーパー】
もより市樟葉駅
ひらかたもより市
枚方モール THE STORE など
【無人販売】
和幸カントリー倶楽部 クラブハウス内(土日のみ)
枚方ビオルネ5F ビィーゴ 野菜セット販売(不定期)


ひらかた独歩ふぁーむの広報を担当する六車(むぐるま)さんが、野菜をどんな風に食べたら美味しいか消費者の方に届けたい!という想いで更新されているレシピ集もクックパッドで公開されています。
ぜひチェックしてみてくださいね。
◯【体験する】ひらかた独歩ふぁーむの野菜収穫体験やワークショップもチェック!




野菜を収穫できる体験や、イベント出店ではワークショップなども随時開催されています。毎回人気なので、ぜひ最新情報はひらかた独歩ふぁーむのインスタグラムをチェックしてください!
▽過去開催されたイベントやワークショップはこちら




ひらかた独歩ふぁーむ 大島さんからメッセージ


穂谷の里山が生み出す恵みを皆で分かち合い、この場所が今後も必要とされる場所であり続けてほしい。農業を通じて、風景を未来に繋いでいきたいと思っています。今後は枚方の皆さんと交流の機会を増やして、「枚方に農業があってよかったね」と思っていただけるよう頑張っていきます。
まずは、穂谷の農業とつながる”第一歩”として、だるまシールを目印に、ひらかた独歩ふぁーむで採れた新鮮な季節のお野菜を食べてもらえると嬉しいです!
公式サイト:https://www.doppo-farm.com/
Instagram :@hirakata.doppo.farm
Facebook
お問い合わせは、公式サイト内 お問い合わせフォームから
▽より詳しく知りたい方はこちら


【まとめ】奥ひらへ出かけて「味わう・体験する」休日を!


さて、ここまで奥ひらで活躍する魅力的な3組をご紹介してきましたが、いかがでしたか?
「にほんの里山100選」に選ばれた枚方・穂谷エリアは、今回ご紹介した3組をはじめ、熱い想いを持った人々が集まり、新しい食と体験の文化が育まれている魅力溢れる地域です。
定期的に開催される「奥ひらマルシェ」や「奥ひらフェス」などのイベント情報を、各公式インスタグラムでチェックして、ぜひ五感で奥ひらの自然と食を体験しに出かけてみてください!
▽これまでに開催されたイベント







坂道のある奥ひらエリアを快適に巡るなら、電動アシスト付きのレンタサイクルが便利ですよ♪


奥ひら公式サイトにはサイクリングのモデルコースも紹介されていますので、ぜひ合わせてご覧ください!
