その昔。江戸時代には、京都・伏見と大坂・八軒家を結ぶ淀川舟運が盛んでした。
そんな淀川舟運が体験できる、「天満橋・八軒家浜船着場」と「枚方船着場」を結ぶ観光船があるのをご存知ですか?
今回は、約3時間の優雅な淀川クルージングを楽しめる「淀川浪漫紀行」をご紹介します。
淀川は枚方市民にとって身近な存在で何となく、よく知っている気持ちになっていますが、船上から眺める景色は今まで見たことがない初めての視点で、きっと新しい発見があるはず…!
自治会の集まりや、シニアのご夫婦、お孫さんと一緒にご家族でのお出かけにもオススメ。
歴史ロマンを感じながら、のんびり優雅なクルーズを楽しんでみては?
淀川の観光船、淀川浪漫紀行の魅力
普段は決して見られない、淀川の風を感じながら眺める船上からの景色や大人気の毛馬閘門(けまこうもん)通過体験などいつもとは違う体験を楽しめるのが魅力。
淀川(自然)と大川(都会)、上りと下りで変わるまちの景色の変化にも注目です。
ひらいろ編集部による動画もアップ!YouTubeよりご覧ください。
大阪水上バス「淀川浪漫紀行」の概要
上りと下りの2通りの楽しみ方ができるのも魅力。同じルートを通っているのに逆のコースに乗ってみるとまた全然違った景色が見られて、2度楽しめます!
【コース①】淀川 上りの旅コース(道中べんとう・お茶付)
◆時間・のりば:9:30 八軒家浜船着場 出航 → 12:30頃 枚方船着場 到着(8:40-受付開始)
【コース②】 淀川 下りの旅コース(枚方宿べんとう・お茶付)
◆時間・のりば:13:30 枚方船着場 出航 → 16:30頃 八軒家浜船着場 到着(13:00-受付開始)
【参加費】お一人様 5,000円(税込)
【予約】電話:06-6942-6699(大阪水上バス予約センター 10:00~16:00)
※「ひまわり」は貸切プランもあります。
観光船「淀川浪漫紀行」のみどころ10選
①淀川浪漫紀行で乗船する観光船「ひまわり」は明治時代に淀川を往来した川蒸気船をモチーフにして造られました。
②紺色のシックな船体・木目調の落ち着いた船内などクラシックな雰囲気で高級感があります。
③開放感あふれるオープンデッキ!運航中は船上デッキに上がることができます。
④普段見られない淀川からのまちの景色は圧巻!淀川って意外と綺麗!?
⑤淀川の語り部による流域案内や「三十石船舟唄」。
⑥パナマ運河と同じ「毛馬閘門」通過体験ができます。
⑦上り便では鍵屋資料館館長との、下り便は大阪市中央公会堂とのリモートガイドで乗船時間も飽きさせません。
⑧美味しいお弁当とお茶付き!(上り:丸万寿司「道中弁当」/下り:割烹藤「枚方宿弁当」)
⑨江戸時代三十石船で愛飲された日本酒を復刻した「枚方くらわんか酒」も船内で販売。
⑩鍵屋資料館の入館券付き(無料)で降りてからの楽しみもあります。
詳しくは下で紹介していきます!
「淀川浪漫紀行」乗船から到着までの完全レポ!(天満橋→枚方の上り便の場合)
<9:30>京阪天満橋駅・八軒家浜を出発
まずは京阪天満橋駅の構内にある大阪水上バス窓口にて受付します。出航時間の30分ほど前についておくと安心です。
待っていると船が到着!
船が係留して、いよいよ乗船。取材日もたくさんの乗客が集まっていました!
チケットを渡していざ乗船します!
船内はテーブルがずらり。一人1部ずつ資料が入った袋をもらえます。中には船旅を楽しくしてくれる冊子やチラシなどがたくさん!
全員乗り込むと、いざ出航!!
語り部による船旅のガイドが始まります。
淀川浪漫紀行の名物!語り部 柗永さん
普段は水防広報の仕事をしながら、大阪水上バスの語り部もされている柗永さん。
淀川の水は毎日毎日変化しています。
飲料水や生活に欠かせない水も、一度災害になれば恐ろしいもの。堤防が決壊したら「命」が奪われてしまいます。私は小学6年生の時に水害を経験しました。
みなさんも、災害時にどう対応するか?日頃から考えてみてくださいね。船の中から歴史を学び、日頃の水防災についても考えるきっかけになったら嬉しいです。
三十石船唄(船頭さんが歌った歌)
「三十石船」の名前の由来は、お米が三十石積めたから。
「やれさ〜、よいよいよ〜♪(掛け声)」
小寺さんはくらわんこの手縫いを手作り!枚方出身で枚方が大好き。
後藤さんは篠笛を担当。三十石船の歌は普段は尺八を使うことが多いそう。
歌の演奏も交えながら淀川の自然や地理、歴史などのお話を聞きながら、ずんずん船は大川を進んでいきます。
パンフレットを見ながら景色を眺めているとわかりやすいですよ!
大阪城、造幣局なども川から見えます!
大川は上にあがれませんが、毛馬閘門(けまこうもん)を通過したら、デッキにあがりましょう。デッキは寒いのであたたかい格好で!
1番の人気スポット!毛馬閘門(けまこうもん)
毛馬閘門は明治40年〜43年に作られた赤レンガ作り。
閘門(こうもん)とは、高低差のある川を行き来するために川の水量を調整し、運航する船を渡すエレベーターのような役割を持つ水門のことを指します。
この日の大川と淀川の水位の差は1.3m。水位は約15分ほどで調節されます。
ボルトの見える数で水位の上昇がわかりますので、よーく見ておいてくださいね。
ゲートの両橋から水がいっぱい出てくるのでご注意を!真ん中によりましょう
水位が同じになったら信号が青になって、淀川に出発!
水が滴る水門の下をくぐって進んでいく船はまるで遊園地のアトラクションのよう!
言葉で説明するのはなかなか難しいので、ぜひ乗船して体感してみてくださいね。
淀川大堰(おおぜき)
「淀川大堰」とは、淀川から大阪の市街地へ水を供給しながら、川の水量を調整するポイントとして作られました。
近未来的で迫力ある巨大建造物に囲まれた風景は、大人でもワクワクします!
赤川鉄橋
約90年前に架けられた歴史ある鉄橋。
運が良ければ電車が走っている鉄橋を間近に見られます!シャッターチャンスを見逃さないように気をつけて!
ワンド
ワンドとは、川の中で池のようになっている地形のこと。近年では水生生物の住処として、ビオトープのように人工的に作られることも増えているそう。
かつて淀川にはイタセンパラ (淡水魚)が7万匹いましたが、昭和35年ごろブラックバスがアメリカから日本にやってきたため、多くが食べられてしまいました…。鳥飼ワンドはブラックバス釣りのポイントとして知っている方もいるのでは?
お弁当
淀川上りの旅コースでは、「道中べんとう」が一人1ついただけます。このクルーズのために用意した旅情をたっぷり感じていただける特製弁当です。
ふわっと握られた高菜と昆布の大きなおにぎり!ちょうどいい食べやすい量で、上品。「さっぱりしていて食べやすい」と幅広い世代に人気だそう。
鍵屋資料館のリモートガイド
枚方に到着してからのお楽しみとして鍵屋資料館の入館チケットが無料でついてくる淀川浪漫紀行。
最近新しい取組みとして始まったのは、鍵屋資料館の館長とライブ中継。枚方宿の歴史を紹介するという試み!
売店
船内ではスナック菓子やドリンクはもちろん、かつて三十石船で愛飲され平成30年にクラウドファンディングで復活した「くらわんか酒」も販売。歴史ロマンを感じながら飲む船内での一杯はきっと格別!
3時間の船旅もあっという間におしまいに近づいてきました。
枚方市民にはおなじみの枚方大橋の下をくぐると、船着場に到着します。
以上、淀川浪漫紀行のひらいろ編集部も大満足の船旅でした!
家族で、ご夫婦で、ちょっと普段とは違うお出かけをしたいなぁという時にオススメです。
ひらいろ編集部による動画もアップしています!YouTubeよりご覧ください。
淀川浪漫紀行の運航状況
2021年は一部内容を変更して五六市開催日程を中心に年間21日運航予定(4月、5月の予約は3/11〜受付)。
今後の運航予定や予約については公式サイトをご覧ください。
毎月第2日曜日に枚方宿の歴史街道で開催される手作り「五六市」開催日の便もあります。
淀川浪漫紀行の注意事項
・運航日前や当日の天候、潮位等の河川状況によりやむを得ず運休・コース変更・時間変更をする場合があります。
・運休の場合の延期日程は特にございません。
・本クルーズは予約制です。各日の予約受付開始日は公式サイトでご確認ください。
最新情報や詳細は公式サイトをご覧ください。
【予約】電話:06-6942-6699(大阪水上バス予約センター 10:00~16:00)