枚方市有形文化財指定!「市立 枚方宿鍵屋資料館」の魅力を探る旅。

江戸時代、京都と大坂を結ぶ京街道の宿場町として賑わった「枚方宿」。淀川往来の旅客船などの船着場も設けられ、関西の水陸交通にとって重要な役割を担っていたそう。今回は、そんな「枚方宿」の歴史を伝える資料館「市立 枚方宿鍵屋資料館」に、枚方文化観光協会局長の西村さんと一緒にお邪魔しました!

枚方文化観光協会局長と行く歴史さんぽ!「市立 枚方宿鍵屋資料館」へ

市立枚方宿鍵屋資料館

住所:大阪府枚方市堤町10-27
アクセス:京阪電車「枚方公園駅」西に徒歩5分
開館時間:9:30〜17:00(入館受付は16:30まで)
休館日:火曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)・年末年始(12/29〜1/4)
入館料:一般:200円/高大生:100円/中学生以下:無料 (学生証提示)
駐車場:資料館にご相談ください

●今回のナビゲーターはこちらの3人!

市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

笑顔がすてきな枚方宿鍵屋資料館の館長。枚方の歴史のことなら何でもお任せ!

枚方文化観光協会局長 西村さん

ひらかた観光ステーションを拠点に、枚方の魅力を伝える観光のプロ。

ひらいろ編集部Yumi

枚方生まれ枚方在住のライター。枚方の歴史について勉強中。

目次

市立 枚方宿鍵屋資料館 開館までのあゆみ

市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

東海道の宿場の指定が完了したのは、寛永年間(1624〜1644)頃と言われています。「枚方宿」は1616年頃に設置されたと考えられているものの、その詳細は今も謎につつまれているんです。

●年表で振り返る市立鍵屋資料館のあゆみ

平成9年(1997)高級料亭・旅館「鍵屋」としての営業を終了。
平成10年〜13年(1998〜2001)江戸時代後期の町家構造を復元するため、保存修理工事が行われる。
平成13年(2001)7月「市立枚方宿鍵屋資料館」として開館。歴史と文化を学ぶ場所のほか、季節の催しも多数開催されている。
市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

おふたりは、鍵屋が高級料理旅館・料亭だった時代をご存知ですか?資料館として開館したのは、実は2001年と比較的最近のことなんですよ。

枚方文化観光協会局長 西村さん

有名な女優さんが泊まったり、結婚式の会場としても使われていたんですよね。

ひらいろ編集部Yumi

知らなかったです!

市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

この後ゆっくりご案内しますね。まずは、1階から見ていきましょう!

市立 枚方宿鍵屋資料館1階で「枚方の歴史を学ぶ」

「枚方宿と街道」「淀川の舟運」「鍵屋の歴史」「発掘された枚方宿」「昔日の鍵屋」「くらわんか舟」など、江戸時代の枚方宿の町並み絵図や古文書、復元図模型などが展示される1階。貴重な資料を通して、枚方の歴史を学ぶことができます。

くらわんか舟

枚方付近を往来する乗合船(三十石船)に漕ぎ寄せ、餅やごんぼ汁などを売る「くらわんか舟」の復元模型を展示。船上に火床を置き、煮炊きができる小舟なのだとか。

ちょこっと豆知識!

「くらわんか」ってどういう意味ですか?

「くらわんか」とは河内弁で「食べないか?」という意味。「餅くらわんか、酒くらわんか〜」と、乱暴な口調で呼びかけるのがおもしろいと、話題を呼びました。

枚方宿の「宿(しゅく)」ってどういう意味ですか?

枚方宿の『宿』は『宿駅』を意味しています。枚方宿は、貨客を運搬する際に必要な人や馬を継ぎ立てる「中継所」として栄えていました。

昔日の鍵屋(せきじつのかぎや)

こちらのスペースでは、幕末から明治にかけての鍵屋の模型を展示。資料館オープンに向けての主屋の解体修理工事のようすも記録されています。

料亭時代の鍵屋。ひょっこり顔を出しているのは未来の「くらわんこ」かも?

「ちょこっとガイド鍵屋の歴史」

市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

そうそう、最近、資料館で新しい取り組みを始めたんですよ。このQRコードにスマートフォンをかざすと……

ひらいろ編集部Yumi

あ、動画が流れました!

市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

「ちょこっとガイド鍵屋の歴史!」として、学芸員による解説動画が視聴できるようになっています。
ただ展示を見るだけでなく、楽しめる仕掛けがあればと思って。

YouTubeでもバーチャル体験学習できるんですよ。

ひらいろ編集部Yumi

歴史初心者には、とてもありがたい取り組みです……!

【3D-360°】枚方宿鍵屋資料館 | 大阪府枚方市 文化施設

意賀美神社の大絵馬

こちらは、意賀美神社に明治34年に奉納された大絵馬。

枚方文化観光協会局長 西村さん

明治時代の枚方の街並みが描かれていますね。

ひらいろ編集部Yumi

現在の街並みとはずいぶん様子が違いますね。意賀美神社は、こんなに昔からあったんですね……!

意賀美神社は、枚方八景の一つである「万年寺山の緑陰」や梅の名所としても有名な神社。鍵屋資料館の徒歩圏内に位置しています。

意賀美神社

住所:大阪府枚方市枚方上之町1-12
アクセス:京阪本線「枚方市駅」より徒歩10分

市立 枚方宿鍵屋資料館2階で枚方の歴史文化を感じる

63畳敷きの「大広間」や「笹の間」など淀川を眺望できる広間がある2階。豊かな淀川をのぞみながら、枚方の文化を感じることができます。

笹の間(ささのま)

料亭時代のおもかげを感じる根来塗りの机がおしゃれな個室。幕末から大正時代の禅僧「中原南天棒(なかはらなんてんぼう)」の書や大正デモクラシー運動のジャーナリスト「鳥居素川(とりいそせん)」の書が襖に入っています。また、枚方ゆかりの日本画家「中井吟香(なかいぎんこう)」の描いた絵が欄間に残っています。

枚方文化観光協会局長 西村さん

昭和の趣を感じるな〜!料亭だった頃の雰囲気も残っていますね!

大広間 (おおひろま)

こちらは、63畳の大広間。格式の高い部屋に用いる「折り上げ格天井」や北山杉の「床柱」など、豪華な佇まいが印象的。大きな窓からはゆったりと淀川がのぞめ、過去には同窓会やパーティー、結婚式の前撮り撮影に使用されたこともあるそう!また、大広間にも「中井吟香(なかいぎんこう)」の枚方宿をバックにした「三十石船」と「くらわんか舟」の描かれた絵が飾ってあります。

ひらいろ編集部

照明もレトロでかわいいですね!

市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

窓から見える夕日もとても綺麗ですよ!今度はぜひ夕方に遊びに来てください!

主屋

枚方市の文化財にもなっている鍵屋資料館の主屋。

資料館を後にする前に、お土産もチェック!

受付にある売店では、枚方の観光大使「くらわんこ」グッズや、鍵屋資料館オリジナルグッズを販売中。缶バッジやキュートなぬいぐるみなど、あれもこれも欲しくなってしまいますね!

市立 枚方宿鍵屋資料館は大人200円、高大生100円、中学生以下は無料で入館が可能(学生証提示)。気になったことは、館内のスタッフさんが丁寧に解説してくれるので、「歴史にあまり詳しくない」という方でもしっかり楽しめるお出かけスポットだと感じました。

市立 枚方宿鍵屋資料館 館長 辻他さん

市立 枚方宿鍵屋資料館の周辺には、古民家を改装したカフェや淀川河川敷・意賀美神社など、情緒漂うお出かけスポットがいっぱい。

淀川河川敷

毎月第2日曜日には、関西有数の手作り市「五六市」も開催されています!

ぜひ、近くに訪れた際は足を運んでみてくださいね♪

市立 枚方宿鍵屋資料館の周辺 概要

市立 枚方宿鍵屋資料館

住所:大阪府枚方市堤町10-27
アクセス:京阪電車「枚方公園駅」西に徒歩5分
開館時間:9:30〜17:00(入館受付は16:30まで)
休館日:火曜日(祝日の場合は開館、翌平日休館)・年末年始(12/29〜1/4)
入館料:一般:200円/高大生:100円/中学生以下:無料 (学生証提示)
駐車場:資料館にご相談ください

↓地図はこちら

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