こども達とのコミュニケーションを通じて作品をつくる!アーティスト「いろのね」沖明日香さんってどんな人?【HIRAKATA CREATORS&ARTISTS FILE Vol.7】

大阪府枚方市にゆかりのあるアーティストやクリエイターに焦点を当て、生き方や仕事、作品へのこだわりや思いについてお伺いする連続インタビュー企画。

第7回目のゲストは、楠葉でアトリエ「いろのね」を営む、アーティストの沖明日香(おき あすか)さんです。

沖さんは芸術療法や色彩学の講師として活躍されこどもの創作教室「いろのね」を主宰。自身の制作もしながらこどもたちと一緒にアートを楽しむプロジェクト活動もされています!

今回は明日香さんのお仕事や生き方、作品について、そして枚方の好きな場所や関わりなどについて、ひらいろ編集部がたっぷりお話を伺ってきました。

目次

【ABOUT】沖明日香/Asuka Oki

芸大に進学し現代美術に加え絵画療法など教育的な観点で美術を研究。卒業後は教員免許を生かし芸術療法や色彩学の講師として活躍。今は自宅で創作活動とこどもの創作教室「いろのね」を主宰。自身はパステル絵画や、壁面や布にペイントするインスタレーション作品を制作。こどもと一緒に絵の具を塗りまくるライブペインティングやピアノに絵を描くアートプロジェクトなど幅広く活動。やさしく、あたたかい色彩と、手描きの風合いを大切にした画風が特徴。
webサイト: https://www.asukaoki.com/

お仕事について

ーまずは明日香さんの肩書きを教えてください。

私はアーティストです!普段は創作活動もしつつ、こどもたちのための絵の教室も主宰しています。

絵画教室ではあるんですけど、絵画というより創作教室ですね。

普段の活動場所

ー普段はどこで制作をされているのでしょうか?

自宅のアトリエで、自身の制作やこども達の教室を行っています。

おいたち・今のお仕事に至るまで

ー明日香さんのおいたちを教えて下さい。

父が中学校の美術教師なんです。だから私も自然と大阪芸術大学への進学を選択していました。

実は昔は馬の世話がしてみたくて、北海道に行こうと思って乗馬を習っていたんです。高1か、2年生くらいまでは割と真剣に考えていて。でも、いざ進学となるとやっぱり普通に芸大かなぁというので、アーティストになる道を歩んでいました。

ーなるほど!美術教師であるお父さんの影響を知らないうちに受けていたんですね。

そうなんです。30代にさしかかった頃、ただ自分が絵を描くというよりも、こどもの絵画療法や芸術療法、こどもの教育というものに気持ちが移っていて。

個展などガツガツやっていたときもあったんですが、指導することにも目を向けるようになっていました。

ーということは、こどもに教えながら一緒に作品を作っていくみたいなイメージですか?

初めはこどもに教えられたら楽しいかなぁと思っていたんですけど、教えていくうちにやっぱり教えるだけでは面白くないと思いまして。

現在の形のようにこども達と一緒に作っていくのが私にとって一番いいんじゃないかなと思うようになりました。

日本だけではなくカンボジアに行ってこども達と作品を作ったこともあります。絵をするなら自分の知らない場所で原始的に活動してみたいと昔から思っていたところがあるので。一人で行動して訪れた先にいる意志が同じ人たちと一緒になるというのが好きなんですよね!

ーアーティストの方の中には、一人でモクモクと創作活動をしたいという方もいらっしゃると思うんですけど、明日香さんはそういうタイプとは反対ですね!

少し違いますね!こどもの存在が大きいと思うんですよ。

自分のこどもが生まれてからは人生の主役が自分じゃないという感覚があって。ステージから一旦降りて、自分の想いをガツガツ表現するという気持ちがより少なくなりましたね。

ーちなみに大学では何を専攻していたんですか?

現代美術を専攻していました。写真や立体を扱っていてまさに現代の美術という感じでしたね。例えば、ジェンダーなどの社会的な問題などをアートにしていました。

ー大学卒業後はどうされたんですか?

(正社員で)就職はしたことないんです。長く芸術療法や色彩学、カラーセラピーの講師をしていました。短大生や留学生、スクールなどで色彩学を教えていました。大学時代に取得した教員免許が役に立っています!

人生のターニングポイント

出産を経験して自分のスタイルを見つけられたのがターニングポイントですかね。「一線を退いたから、もういいか!」という自分の想いや「無理にアーティストっぽくならなくてもいい!」と考えるようになって気が抜けたんです。

それで徐々に今のスタイルに向かって進んできた感じですかね。

こどものために何かしたいという気持ちはあったんですけど、最初は自分が出産したいわけではなかったんですよ。アーティストたるもの、それこそ「一人で生きて、尖っていないと!」という思いがすごくあったんですよね。

ーそうだったんですか。

女性ならではの葛藤ですよね。20代、30代になると、みんな結婚してみんな出産するし……でも心の中で何か満ち足りていない部分がどうしてもあって。そんなモヤモヤする気持ちやしがらみから楽になったら絵が描けるようになったんです。

枚方宿で開催された「まちかどアート」に参加されたときの明日香さんの作品
Tシャツの絵も明日香さん作!

作品を作る上で大切にしていること

ー明日香さんが作品を作る上で大切にしていることはなんですか?

こどもであれ、相手との関係性を丁寧に作ることです。ただ、普通に対面で作品を作るということではないんですよね。

一つの物事を通して行き来する関係性の真ん中にあるのがアートなんですよ

それに対してどう思うのか。色々な視点を知ることなんです。

つまり、「あなたの見ているものを知ることで、『あなた』を知りたい」という感覚ですかね。

ーなるほど!自分がこんな風に作りたいというより、誰かがいて、その誰かからの視点を大事にしているということですね。

想いを聞くのであれば、その人の想いを受け止めたり共感したりするじゃないですか。でも、私がこう見えているものはあなたにとってどう見えているだろう?というのがいろいろあるんですよ!「私にはこう見えていただけれど、あなたにはそう見えますか!」というのがお互いにとって発見になるんです。それが私の中のアートを解して、という想いですね。

だからその人の想いに共感するというわけではなくて、見えているその視点を知るということを大事にしています。

森の中でのライブペインティングのワークショップ

影響を受けた人や作品

ー明日香さんが影響を受けた人や作品はありますか?

影響を受けた人って正直に言っていいんですかね?

ーはい!もちろんです!

じゃあ、マイケルジャクソンで!

ーマイケルジャクソン!生前当時からですか?

亡くなってから大きな衝撃を受けました。全てそこから学んだと言っても過言ではないですね。もしかしたらそれがターニングポイントかも知れない!そもそも年代的に知っていたんですね。でも知っているからと言って興味があったわけじゃないんですよ。

亡くなってから、本質的にグッと来た……という感じです。

ーご自身で作られた作品にも影響を受けているんですか?

作品というよりかは、こどもに対する考え方に影響を受けています。

ーなるほど。特に好きな曲とかありますか?

全部です!全体的に!もう存在全てが好きです!!!

森の中でのワークショップの洋服の作品

今後の展望・やりたいこと

ー明日香さんの今後やりたいことを教えて下さい。

もっといろんなこどもと会って、もっといろんなこどもと作品を作ってみたい!また国境を越えて活動してみたいです。

実はこの作品(右)は昨日娘と一緒に描いて、こちら(左)は息子と1年くらい前に作った作品なんです!

ー出来立てほやほやの作品なんですね!こども達とどうやって一緒に描いていくんですか?最初から一緒に?

まず私が描きたいと思うものを途中まで進めてから、こどもにバトンタッチするんです。そしたら私が思い描いていたものをどんどん壊していくんですね。「あぁ!顔の中心に塗られた!」という感じで(笑)

ーこうしなさい、ああしなさいというより、こどもと自由に作品を描いていくんですね。

そうですね。だから「もうそこ塗っちゃいますか〜!」「そこだけはいい色で頼むで〜!」とか会話をしながら進めていきます。

ー最後はどのように仕上げるするんですか?

最後はまたこどもから私にバトンタッチして、「ちょっと見ててや〜!」と言いながら、自分も少し描いて、最後は一緒に並びながら、「ここらへんになんか動物とか植物見えてこうへん?」とか言いながら作品をじっくり見ていきます。

縦にしたり横にしたり、けっこう色々角度を変えるんですよ。

そうすると、最初とは別のところに(動物や植物、人間など)命が宿っていたり、「ここにあったやん!」というのを見つけていくことができるんですよね。私には鳥に見えていたものが、こどもにはクモに見えていたり!

上の絵の一部にはふくろうが隠れています!

ーとても面白そうですね。こどもの感性も高まりそうです。

お互いが同じところに描いているんですけど、見えているものはぜんぜん違うんです。いつまでも変化し続けるという感じですね。

「これを描こう!」と言って決めてかかって描くのは、実はそんなに面白くないんですよね。こどもにとっては塗り絵にしかならないので。それよりも偶然塗った色からお互い何に見えるかという方が断然面白いです!謎のキャラクターが出来上がることもありますけど(笑)

屋外でライブペインティングをして、色を付けた作品で服を作ったりもしました。身体中が絵の具だらけになりながら(笑)

ライブペインティング

こどもたちとのプロジェクト

あとは、今後、こども達が自分達で作った作品を販売するというプロジェクトもやっていきたいと思っているんです。

例えばネットショップで売ったり、お金のやり取りもやったりして、自分の力で食べていくすべをこどものうちから学んでほしいという思いです。今考えているところなので、また決まったらWebサイト等でお知らせしていきたいと思っています。

こどもが描いた、手描きトートバッグ

枚方歴、関わり

ー明日香さんの枚方歴は?

45年くらいですね!ずっと枚方で暮らしています!

枚方の好きなお店・場所

家族でいろいろな公園によく行ってますね。近所の樟葉東公園とか、山田池公園にもよく行きます!

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ー明日香さん、とても楽しいお話をありがとうございました!

【ABOUT】沖明日香/Asuka Oki

芸大に進学し現代美術に加え絵画療法など教育的な観点で美術を研究。卒業後は教員免許を生かし芸術療法や色彩学の講師として活躍。今は自宅で創作活動とこどもの創作教室「いろのね」を主宰。自身はパステル絵画や、壁面や布にペイントするインスタレーション作品を制作。こどもと一緒に絵の具を塗りまくるライブペインティングやピアノに絵を描くアートプロジェクトなど幅広く活動。
webサイト: https://www.asukaoki.com/

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