\この長屋、ただモノじゃない!/
“まだ名のない長屋”のアートイベント「長屋のとある日常×長屋アートの間」をレポート!
2025年5月30日(金)~6月1日(日)に枚方市枚方元町にある長屋にて、アートイベント「長屋のとある日常×長屋アートの間」が開催されました。

個人書店、クリエイター、サロンオーナー……
「ここで何かやってみたい!」「ここに事務所をもちたい!」と、歴史ある長屋に引き寄せられた、好奇心旺盛な“間”の主人たち。
枚方公園駅から徒歩圏内のこの場所にある長屋は、いままさに再生の途中。
築50年以上にもなる三棟の建物内では、改修とアートを楽しみながら入居者の方々がそれぞれのテーマを表現している真っ只中。

「ここから何かが始まる予感。」
そんな思いが生まれる場所を、ただただ大公開するというユニークなイベントにお邪魔しました。

▽イベント告知記事はこちら▽



今回は、お邪魔したアートイベントでは、歴史を感じるままの長屋にて
・「長屋のとある日常」
・「長屋アートの間」
といった、主に2つの企画が開催されていました。
◇「長屋のとある日常」のようす
長屋で開催された2つの企画のうちのひとつ、「長屋のとある日常」。
こちらは、エステ&ヨガサロン、内装をDIYしているデザイン事務所があったり、空き部屋では工事が進行中だったりと、建物が「変わっていく最中」の姿そのものが見どころです。


入居者の方々が普段通りに過ごす姿や、部屋が変化していく様子もそのまま公開。




通常、一般的な店舗施工では見られない“作っている途中”の空間が見られました。
建築やリノベーションに興味がある方にとっては、ヒントがいっぱいです!



ここからどうなっていくのかも楽しみですね!
さらに長屋の改修のお手伝いも大募集されているそうですよ♪


長屋の主人たちが顔を合わせれば、何気ないことや日々の変化も励みになったりするのだそう。
そこにいるだけで、人と人がつながる長屋の雰囲気がよく伝わってきます。


◇「長屋アートの間」のようす
築50年越えの長屋。その魅力ある佇まいを利用した空間に期間限定でアート作品が展示され、アーティストの自由な表現も楽しめました。
長屋の空き部屋を活かした、自由なインスタレーション作品の数々にふれることができます。
まるで古民家でひらかれる”小さな芸術祭”のようです。
ふすまや畳、タイルに、ところどころ剥がれた土壁。
それぞれの「間」に作られた、長屋とアートの融合は興味深いものが多く、いろんな角度からカメラを構えたくなります。
全てではありませんが当日開催されていた中からお会いできたアーティストさんの作品をご紹介させていただきます!
ドーナツの間
福本拓真さんの作品。
昨年度建築学科卒、7月から建築設計事務所勤務予定(?)の23歳。


人間の口から食道、消化器官を通って肛門までの一続きのチューブのような空間は、体内のようで外気と接続した外であるという色々なところで語られているような話。
人間は中身の詰まった塊ではなく複雑な形状をしたドーナツなのではないか。そしてそれは建築においても言えるのではないかという私と建築のドーナツ論。
人間の消化活動に長屋での創作活動をなぞらえて展示をしてみる。食べる。吸収、消化する。創造する。








場所:(黄-3)右長屋の奥から3番目
日時:5/30(金)〜6/1(日) 11時〜17時【5/30と6/1の夕方までのみ在間】
入場料:なし
予約:不要
その他:ZINEを400円で販売
reduction vol.1


●いけばな:蕣(むくげ)さんの作品(フラワーアーティストのfureru.高橋英子さん)
1983年生まれ。同志社大学神学部卒業。
生花市場内での仲卸勤務を経て、2022年fureru.を開業。
華道未生流師範。
@mukuge_ikebana


●写真:董 林(トウ リン)さんの作品
1991年に中国雲南省で生まれ、2015年に雲南芸術学院を卒業。
2020年には日本写真芸術専門学校を卒業。




“reduction”とは、削減、還元、簡素化、といった意味を持つ。
来場者に展示作品からひとり2本ずつ枝花を抜いていただくことで、作品が変化していくインスタレーション。抜いた枝花はお持ち帰りいただき、ご自宅でその姿が変化していく様を見届けてください。




場所:(白-4)左長屋の手前から4番目
日時:5/30(金)〜6/1(日) 11時〜17時
入場料:大人 ¥1,000 小学生以下 ¥500
予約:不要
フラワーアーティストのfureru.高橋英子さんによる、いけばなの作品から来場者の方々に花を2本ずつ抜きとってもらい、その姿を変化させていくインスタレーションも行われました。
鮮やかな花がなくなれば色味が抜けて空間に一層溶け込んだり、華やかな花だけになれば、その「間」でより存在感を放つものになったり。


どんなカタチになるのか、見守っていく「変化を楽しむ」。
この長屋とぴったりなインスタレーションを、アーティストといっしょになって楽しめる企画に嬉しくなりました。
そのほか、行われたイベントの詳細については、公式SNSでご覧いただけます▽
◇イベントの感想
枚方の色々な分野で活躍されている人が集まる「まだ名のない長屋」。
何ができるかわからないけど、なにか新しいことが始まろうとしている…そんなワクワクするポイントがあふれる場所です。
枚方のお花屋さん、建築学生、アーティスト、クリエイターに演劇をされている方も。
イベント開催時は、近所の方やお知り合いの方が続々と遊びにこられてとてもにぎやかな空間に。
この長屋ならでは、この「間」の主人たちならでは。
現在進行形の長屋を“見る”だけでなく、”体感する”時間をすごせたイベントでした!
これからも様々なイベントが予定されているようですので気になる方はぜひ覗いてみてください!



気になる空間があれば、改修のお手伝いはもちろん、今後の入居や利用も相談可能だそうです!
ぜひお問い合わせください。
●まだ名のない長屋
誰でも見学会 随時OPEN(お申込みが必要です)
住所:〒573-1121 大阪府枚方市枚方元町4-70
TEL:090-3996-5737
Instagram:@unname.row


◇イベントギャラリー







































