2021年11月7日(日)に京阪枚方市駅前の「枚方T-SITE」にて、「FM802DJ浅井博章×飯室大吾ブックトーク」とサイン会が開催されました。このイベントは毎年恒例の「枚方T-STE読書月間」イベントの一つ。
今回取材させていただけたのでトークショーの様子をご紹介していきます!
開催日時:2021年11月7日(日)15:00~
場所:枚方T-SITE 4F/カフェスペース
~枚方 蔦屋書店・文学サロンVOL.29~
大阪のラジオステーション、FM802で活躍するDJが
音楽ではなく”本”についてとことん語り合うブックトークが、枚方 蔦屋書店にて実現!
忘れられない1冊、誰かに教えたくなる1冊、そんな本がきっとあなたにもあるはず。
新しい物語との出会いにときめき、懐かしいあの本のページをめくりたくなる。
そんな時間を一緒に過ごしませんか?
〜枚方T-SITE公式サイトイベント記事より引用〜
登壇者プロフィール
浅井博章(あさい・ひろあき)さん
FM802『SUPERFINE SUNDAY』(毎週日曜朝7:00〜12:00)
『EVENING TAP』(毎週月~木曜18:00~21:00)担当。
『SUPERFINE SUNDAY』ではMORNING STORY(10:45〜)のコーナーでオススメの本を紹介中。
神奈川県出身、兵庫県芦屋市在住。
▷FM802紹介ページ
▷Twitter
▷YouTube「浅井書房」
飯室大吾(いいむろ・だいご)さん
11月12日生まれ B型。 学生時代はバンド活動と飲酒活動を中心にすごす。
卒業後は東京でコンサートプロモーター会社に就職。
中学生の頃から抱いていたラジオDJという夢を捨てきれず、チャレンジ。
2006年FM802DJオーディションに合格、同年10月「FUNKY JAMS 802」でDJデビュー。
番組では音楽はもちろん、映画やカルチャーも発信しつつ、
話題の小説やお気に入りの1冊を紹介・シェアするコーナー『#飯室読書感想部』を不定期に展開中。
▷FM802紹介ページ
▷Twitter
FM802のDJ浅井博章×飯室大吾ブックトーク!
FM802のDJ浅井博章さんと飯室大吾さんお二人による、本にまつわる楽しいトークが約90分間たっぷり繰り広げられました!
「わ〜、いつもラジオで聴いている声だ…!」お二人の登場に、どっと沸く満席の会場!
普段は声しか聴けないラジオDJ。実際に目の前にいらっしゃるのがなんだか不思議で、新鮮な気持ちに。
また、ラジオDJは普段自分の話というよりゲストを招いてその人の話の聞き手になる事が多いので、自分が主役になる機会はなかなかなく・・・飯室さんの「今日は主役でしゃべるでー!!」という意気込みで、また拍手が起こってさらに盛り上がる会場!!
さすがDJのお二方、テンポよく次々と楽しいお話が展開されていくので、文字でお話のニュアンスを伝えることがめちゃくちゃ難しいのですが、FM802ファンの方はぜひお二人のお話の前後の掛け合いをいろいろ想像しながら読んでみて下さい!
いつ本を読む?
僕は、寝る前に暗い中で、寝転がって本を読むのが好きですねー。
寝転がる派なんだね、僕はベットでは枕を立てて寄っかかって座って読む派です。
前はお風呂で読んでたんだけど、だんだん熱くなってきて、汗かいてあとで寒いっていうことになってたので(笑)
最近は新幹線の中で、往復時間に本を読むのが好きですね。
本の読み方
みなさん、めっちゃ本を読むときと、全然本を全然読まないときってありませんか?自分もそういうことがあって。
なんで止まってしまうかというのを考えてみたんですけど、多分みんなつまんないから先に進めなくて止まっちゃうんですよ。
だから、僕は2冊以上の本を同時並行で読むことにしたんです!
ドラマも毎日違うものを週に何本か同時並行で見進めていくでしょ?それと同じで本でもそれができるんじゃないかって。
なるほどね。
メインは重ための、長い本を読んでいって、あとはサブで1本15~20分で読めるような軽めのエッセイを寝る前に読むとかね。短編集だと続きじゃなくて間が空いちゃっても忘れることないし!
あとは面白くなかったら、思い切って読むのをやめる!
もし本が面白くなかったら、やめる?最後まで頑張って読む?
浅井さん、そう言いますよね!面白くなかったら読むのやめるって。
でももしその後で面白くなってきたらどうするの?とか僕は考えちゃいますけどね〜。一生懸命本を書いた人にも申し訳ないとか思っちゃうし・・・
それでいいんだよ!僕はしばらく読んで乗ってこなかったら読むのやめます。
本のみつけ方
ところで、浅井さんは読む本はどうやって見つけますか?
本屋さんで探すね。
僕はラジオ番組『SUPERFINE SUNDAY』のMORNING STORYコーナーでおすすめの本を紹介するので、どこの本屋さんでも手に入りそうな新しい本を選ぶんですよね。古い本だともう売ってないかもしれないから。
あとはジャンルもある程度問います。朝から紹介するにはキツイ官能小説とか(笑)怖すぎるホラーとか難しそうな歴史物は、外してますねー。
僕は人にすすめてもらって読む事が多いですね〜。番組ディレクターが本に詳しくてよくおすすめしてもらっています。あとは好きな著者の本は読みますね。
森見登美彦さんとか、原田マハさんとか、村上龍さんなどとても好きです。
あとは読書メーターを活用してます。みんな読書好きなこともあって端的にわかりやすく紹介してくれてるからとても参考になる!
えー、浅井さんでも読書メーター見るんだ!?
めっちゃ参考にするよ!
ここからはおすすめの本の紹介コーナーに。
浅井博章さんと飯室大吾さんのおすすめの本〜バイブル編〜
僕のバイブルとも言える本はこちら。
沢木耕太郎さんの著書、
「凍」です。
実話に基づいたノンフィクションの山岳小説で、著者の沢木さんがインタビューに基づいて客観的に書いている作品です。
僕自身が登山が好きだったのもあるのですが、この小説は本当にすごい。分厚くない本ですが、この中にクライマー夫婦の壮絶な厳しい登山経験が詰まっていて、結構読むのに気合がいるけど、何回読んでもまた手が伸びて読んでしまう僕にとっての大切な一冊です。生きている感じを味わうことができます。
続いて、僕のバイブル本は、
原田みずきさんの著書、
「海が見える家」です。
亡くなった父が住んでいた湘南の田舎の家で、自給自足の田舎暮らしを始めた若い主人公がたくましく成長していく物語。
幸せってどうしても人と比べて比較しがちだけど、幸せかどうかは自分で決めたらいい、というのが伝わってきます。
おもしろくてワクワクする内容で、ペースよく読める読みやすい本なので、おすすめです!実は続編があって、3作目まで出ていて、主人公がどんどん成長していってます。
おすすめの本〜2021年の個人的ヒット本編〜
僕の2021年個人的ヒット本は、
森見登美彦さんの著書、
「熱帯」です。
僕の大好きな森見登美彦さんの小説です。
タイトルでもある、「熱帯」という本が出てきて、その本を巡って物語が展開されていきます。
よくわからないと思うんですけど、物語の中に物語が出てくる作品です(笑)
読まないとわからない不思議な感覚が味わえる作品でめちゃくちゃ面白いです!
続いて、僕の2021年個人的ヒット本は、
高橋久美子さんの著書、
「旅を栖とす」(たびをすみかとす)です。
ご存じの方も多いと思いますが、元チャットモンチーの高橋久美子さんの作品です。
この本は、これまで僕が読んできた旅エッセイの中でダントツおもしろかった!
高橋久美子さんと一緒に旅行しているような気分になれる本で、学びがあってめっちゃおすすめです。高橋さんにはもっと旅に出てもらって、また続編を出していただきたいですねー!
おすすめの本〜お互いにおすすめしたい本2選〜
飯室さんから浅井さんにおすすめしたい本〜その1〜
僕が浅井さんにおすすめしたい本1冊目は
北田雄夫さんの著書、
「地球のはしからはしまで走って考えたこと」です。
著者の北田さんは大阪の堺出身。世界でもっとも過酷なレースと言われる「アドベンチャーマラソン」の選手で、一つ一つレースをこなす度に少しずつ成長していく姿を描いた作品です。
1つ1つのレースごとにQRコードがあって、そこからYouTube動画も見られるようになっている工夫も楽しいんですよ。
自分には体験できないことをやっている人の本は、読むと何かが残りますし、勉強になりますよね。
浅井さんから飯室さんにおすすめしたい本〜その1〜
続けまして僕が飯室くんにおすすめしたい本1冊目は
宮津大蔵さんの著書、
「ワイルドでいこう 疾走する車いす」です。
こちらは、障がい者の経験をとてもコミカルに楽しく描いた小説です。
なにがおすすめポイントかって、僕たちはラジオで話すことが仕事だけど、障がいを持っている方のことって正直わからないし、もし自分がふいに言ってしまった一言で誰かを傷つけてしまったらどうしようと考えたら、怖くてあまり話せないじゃないですか。あえてその話を避けてしまうというか・・・
それって自分たちが知らないしわからないから自信が持てない、というのがあると思うので、こういった作品を読むことで少しでも障がいのある方の気持ちがわかればいいなって思うんだよ。
浅井さんから飯室さんにおすすめしたい本〜その2〜
僕が浅井さんにおすすめしたい本2冊目は
ヨシタケシンスケさんの著書、
「ころべばいいのに」という絵本です。
ヨシタケシンスケさんの本って本当に面白いんです。
最初子供に読んでいた絵本なんですけど、これは大人が読んでも気付きや学びがあっておもしろい絵本です。
心無いことをされたときに、「ころべばいいのに」って思っていたけれど、そうじゃない考え方もできるって言うことを学べますね。
誰かのせいで最悪になった1日でも、ポジティブな心への切り替え方がいくつも紹介されていて、自分もそう考えてみようって思いました!
飯室さんから浅井さんにおすすめしたい本〜その2〜
それでは最後、僕が飯室くんにおすすめしたい本2冊目は
竹内謙礼さんの著書、
「深夜残業」です。
とあるお菓子メーカーの業務改善を行っていくお話。
要するに、社員と経営陣のやり取りを巡って、会社のあり方を改めて問われ、働くことについて考えさせられる作品です。働き盛りの会社員が抱く働くことへの葛藤を描いていて、面白い話ですね。
というわけで、それぞれから4冊ずつご紹介しました!いかがでしたか?気になる本はありましたか?
といった感じで、お二人から4冊ずつ合計8冊の本をおもしろ楽しくご紹介いただき、参加者の方からの質疑応答も行われました。
浅井博章さん、飯室大吾さん、とても楽しいお話をありがとうございました!!
編集後記
感想を一言でまとめると・・・本が読みたくなりました!ラジオが聞きたくなりました!
映画と同じように、本って読むのにある程度時間がかかるのでできれば、失敗したくないですよね。せっかく買って時間をかけて読むなら、面白いと感じる本を読みたいもの。
お二人のおすすめ本も、読書の仕方、本の選び方もぜひ参考にしたい。また新しい本を読みたいな〜と、ドキドキワクワクする90分間でした!そして、お二人のお話が面白くて楽しくて、ラジオも聞きたいと改めて感じました。
今後も枚方 蔦屋書店では様々なイベントやフェアが開催されます。ぜひお楽しみに!