\走って、味わって、里山とつながる一日/
秋の奥ひらを満喫!「奥ひら探訪サイクリング日帰りツアー」レポート
2025年11月に、枚方市東部に広がる“奥ひら”地域で、「奥ひら探訪サイクリング日帰りツアー」が6日間にわたって開催されました!


自然・食・体験をぎゅっと詰め込んだこの日帰りツアー。
今回はその中の1日に密着し、秋の奥ひらを自転車で巡った一日をレポートします!
JR藤阪駅からスタート!
里山の風景を感じながら、奥ひらサイクリング
集合場所はJR藤阪駅。
参加者がそろうと、サイクルリーダーと添乗員さんから丁寧な説明があり、いよいよ出発です。
今回のツアーで使用するのは電動アシスト付き自転車。
奥ひらのいろんなエリアを、軽快に進めそうです!
▽当日のスケジュール▽

ひらガール楽に乗れる電動アシスト付き自転車で、体力にも余裕をもって楽しめます♪
■ 藤阪駅(出発地)
集合場所は、JR藤阪駅。
この日の天気は抜けるような晴天で、絶好のサイクリングになりそうです!




ツアーには、経験豊富なサイクルリーダーと添乗員が同行。
ルートからペース配分などもサポートしてくれるので、初心者の方や一人参加の方も安心です。


説明や注意事項などを聞いて、藤阪駅を出発です!
■ 旧田中家鋳物民俗資料館
最初の立ち寄り先は、旧田中家鋳物民俗資料館。
枚方上之町で鋳物業を営んでいた田中家の鋳物工場と住居(主屋)を移築復元した資料館です。


田中家は、江戸時代を通じて、近隣の人々が日常生活に使う鍋・釜や農具のほか、寺院の梵鐘なども伝統技術を守って鋳造(ちゅうぞう)していました。
ここで営まれていた鋳物づくりの歴史が、静かな建物の中に丁寧に残されています。










江戸時代の貴重な鋳物工場内。
溶解した金属を、鋳型に流し込んで製品を作るため、建物内は高温になるのだそう。
屋内には、熱気を逃がすための多数の格子窓や風袋など、建物の工夫にも注目されていました。


鋳物工場で踏鞴(たたら)を使って風を送るようすが展示されています。
炉内の温度を保つため、踏鞴の踏板の両端をシーソーのように交互に踏んで風を送るという重労働を、数時間も続けていたのだそう。





枚方東部の“ものづくりの記憶”に触れる場所。
身近な場所に感じられる歴史に触れる、とてもいい機会になりますね。
■ 伝王仁墓
続いて訪れたのは、伝王仁墓。
日本に漢字を伝え、学問・文化の基礎を築いた人物として、各地にその功績を伝える史跡です。








歴史ロマンを感じる、奥ひらエリアの静かな聖地です。





住宅街の一角にひっそりと佇むこの場所は、サイクリングの途中とは思えないほど静かで、空気がすっと変わる感覚です。


そして伝王仁墓を出て、杉エリアへ向かう道からの景色は徐々にのどかな里山風景に。




澄んだ空気、色づき始めた木々、静かな集落。
車では通り過ぎてしまいそうな場所も、じっくり見渡しながら進むことができます。


■ 尊延寺厳島神社
尊延寺地区の小高い丘に位置する、尊延寺厳島神社。


厳島神社本殿(写真左)は、文久3年(1863)の奈良の春日大社の旧本殿を譲り受けた「春日移し」。
末社春日神社本殿(写真右)は、元の厳島神社本殿を移築したもので、国の重要文化財に指定されています。


意匠にも優れた歴史的な建物を譲り受け、移築することや修復される難しさも伺えます。
また、ここは奈良や京都の県(府)堺でもあることから、社殿には様々な地域的文化が影響していると考えられています。









屋根や垂木に注目してみると、建築様式にも、大阪府下の南部とはまた異なった、京都に近いこの地域ならではの特徴があります。
尊延寺ならではの厳島神社を堪能することができました!
いよいよ「奥ひら」の里山、穂谷へ


■ 三之宮神社
次に立ち寄った三之宮神社は、大坂城の鬼門除けとして鎮座する神社。
本殿裏にある屋形石が御神体として祀られ、屋形大明神とも呼ばれ雨乞いの神社として崇められてきました。


まるで森の中にあるような三之宮神社。
広い境内はたくさんの木々が茂っていて、清らかな空気を感じます。






また当社の本殿裏には「屋形石」と呼ばれる二つの岩石があり、社殿の御神体であったのだそう。





サイクリングで火照った体も、境内に入ると不思議と落ち着き、深呼吸したくなる場所。
なんだかいろんなパワーをもらったような気分になります!
午前のクライマックス企画
「ひらかた独歩ふぁーむ」で旬の野菜を収穫!


藤阪駅を出発して、枚方東部の歴史に触れながら、その道のりにある地域の雰囲気とサイクリングを楽しむ一行。
次は午前中のハイライトのひとつである、ひらかた独歩ふぁーむでの収穫体験です!
■ ひらかた独歩ふぁーむ
枚方市穂谷地区で有機農業を行っている「ひらかた独歩ふぁーむ」。(@hirakata.doppo.farm)


代表の大島さんが脱サラして農業を続ける中で、里山の風景に魅力を感じ、里山の保全に力を注ぎながら、穂谷の地で美味しくて栄養価の高い野菜を育てています。




自転車を降り、大島さんの先導で、奥ひらに広がる自然を散策しつつ、農園に向かいます。






自然の息吹や生命力、そして色を変えて楽しませてくれる四季の魅力をダイレクトに感じられます。




どこか懐かしさと、伸び伸びとした自然をいっぱいに感じられる農園。
風の音や木々のにおいを吸い込んで、深呼吸したくなる場所です。


そして、いよいよ大島さんより収穫についてのレクチャーをうけて、大阪伝統野菜の大阪黒菜やベビーリーフなど葉野菜を収穫します。





大島さんの大阪黒菜は、大阪・関西万博で枚方の飲食店とコラボして、ラーメンや包子の具材となってご紹介された食材です!










ハウス内の様々な葉野菜の味を確かめて、好みの割合でミックスして持ち帰ることができます。
「いい香り〜!」「これ美味しい!」採れたての野菜を手に、参加者のみなさんも自然と笑顔に。
大阪黒菜は大阪でも数件の生産者しか育てていないという、貴重なお野菜です。そんなお野菜の収穫もまたレアなものですね!


次の目的地へ向かうころには、みなさんすっかり自転車にも慣れ、風景を楽しむ余裕もできて、サイクリングを楽しまれているようでした。カメラを向けるとみなさん笑顔で応えてくれました。


■ 和幸カントリー倶楽部「ラ・コギ」
お昼は、和幸カントリー倶楽部内にある、焼肉&ラーメン『ラ・コギ』で焼肉ランチ!(@lakogi_wako)








奥ひら産の野菜とともに、厳選されたの部位の美味しいお肉と、こだわりのラーメンがしっかり体を動かした後に最高のご褒美。
さらに「ラ・コギ」では、無添加にこだわった本気のコクのあるスープが楽しめる一作ラーメンもぜひ味わっておきたい一品です!



午後に向けて、しっかりエネルギーチャージ完了です!
午後は日替わり体験プログラムへ
午後は、開催日ごとに内容が変わる体験プログラム。


この日は、お料理教室とアフタヌーンティー体験。
ひらかた独歩ふぁーむのお野菜をはじめ、枚方穂谷産の様々な食材を中心に、参加者のみなさんでお料理を楽しみます。


【この日のクッキング】
・デリ風さつまいもサラダ
・水菜のデリ風サラダ
・アレンジいろいろ大阪黒菜の甘辛炒め
・バターナッツかぼちゃのスープ








会場内には、すっかり打ち解けた参加者さんの楽しそうな会話や、ジュージューという鉄板の食欲をそそる音や香りが広がっています。







なんて美味しそう!と思わず声に出てしまうお料理が完成です!


とっても素敵なアフタヌーンティーもご用意されていました。




出来立てのお料理やデザートとともに、朝からの濃厚な時間を振り返ったりと、みなさん和やかで美味しい時間を楽しまれていました。



実際に走ってこそ出会える魅力がいっぱいあふれた場所、奥ひら。
一日が終わるころには、「奥ひら」がぐっと身近な存在になっていたと思います♪
一日走り切って、ゴールの藤阪駅へ。
午後の行程を終え、再び藤阪駅へ。
心地よい疲れとともに、「楽しかった」「また来たい」という声があちこちから聞こえてきました。
枚方にこんな場所があったんだ、と感じたその気持ちが、また次の“行ってみたい”につながる、そんな期待にあふれるサイクリングツアーでした!


サイクリングだけではなく、自然体験や地域ならではのワークショップなど、「観光」だけでは終わらない、奥ひらの魅力に触れる時間を全身で味わえました。
自転車だからこそ見えた風景、体験したからこそ残った“枚方の奥”の記憶。
少し足をのばして、自転車で訪れるだけで、身近な場所がこんなにも豊かに広がっていきます。
ふと思い出したら自転車でも、ふらっとドライブでも。ぜひ一度、奥ひらへ遊びに行ってみてください。
きっと、また来たくなる風景が待っていますよ!


▽イベントギャラリー














































































































