快適で省エネな住宅設計と、土地探しからサポートをする設計事務所
「アトリエ18」は、一級建築士の渡邊和哉さんが代表を務める設計事務所です。以前は寝屋川に事務所がありましたが、この度「長屋つぎのひ」に移転されました。
主に住宅設計を手がけており、快適で省エネな家づくりを専門としています。特に、土地探しからのサポートが強み。お客様が納得のいく家づくりができるよう提案を行っています。

真新しい暖簾こそありますが、古い長屋の雰囲気から、中がどうなっているのか想像がつきません。

一度目の取材時は、絶賛リノベーション中で、大胆にリノベーションをされている様子が伺えました。

お話を聞いたのは代表の渡邊和哉さん。
今回の移転を始め、アトリエ18さんの設計のこだわりなどをお聞きしました。
家づくりを考えている人は必見ですよ!
住所:枚方市枚方元町4-70 黄-2
営業時間:11:00〜18:00
定休日:土・日・祝 (不定休あり)
アクセス:京阪枚方公園駅 東出口から徒歩約3分
駐車場:なし
駐輪場:数台分あり
公式サイト:https://atelier-eighteen.com/
Instagram: @atelier18_architects
▼地図ではこちら
ひらイヌ新しい事務所をしっかり見てきたんだワン!
寝屋川から枚方公園に移転
もともと寝屋川に事務所を構えていた「アトリエ18」。都市計画道路の拡幅にあたって、少し先ではありましたが立ち退きが必要になったことで「そろそろ移転のタイミングかな」と考え始めます。


そんなときに思い出したのが「長屋再生プロジェクト」のことでした。
長屋については、以前ホームページ制作をお願いしたデザイン事務所yuuの平岡直樹さんから少し話を聞いていたとのことで、そのときは「そうなんやー」くらいにしか思っていなかったと渡邊さんは言います。
しばらくして移転のことを考える必要になったとき、「そういえばあの長屋の話、どうなったんやろ?」と思い出した渡邊さんは、平岡さんに連絡。「ぼちぼち動いてますよ」という返事があったので、見学にいきます。


行ってみると長屋自体は古びた建物でしたが、場所が駅や家から近いこともあり、この場所で新しい事務所を構えることを決めます。
正直なところ、見るからに年季の入った長屋。思い切って長屋の状態を聞いてみました。


「思ってたほど状態は悪くなかったんですよ。お風呂まわりなんかは湿気で傷んでましたけど、それ以外は意外としっかりしてて。なんでかって言うと、ここが中途半端に古いわけじゃなく、”ちゃんと古かった”からなんです。壁なんかは“土壁”だから断熱性もあって、想像より暑くない。屋根も昔ながらの瓦屋根で、今の建材よりむしろ快適なんじゃないかってくらいでした」


こちらがその壁。小舞壁といって、壁の中に竹や木を格子状に組んだ下地が入っている土壁です。
自然素材なので、調湿性や断熱性に優れているのが特徴なんだそうです。



「土壁ってすごいな」って改めて思いましたね。


そんな“ちゃんと古い”長屋の良さも残しつつ、現場の人と和気あいあいとした雰囲気の中でリノベーションは進められました。
新事務所の内観
それではリノベーションされたアトリエ18の新事務所をご紹介。


中に入ると、びっくり。さすがは設計事務所。とってもおしゃれな空間がそこにはありました。


玄関は「三和土(たたき)」と呼ばれる仕様になっていて、土、消石灰、にがりの3つの材料を混ぜて作られる、土の玄関です。取材時はまだ完成されておらず、まわりには材料となる土などの袋がたくさん積まれていました。


2階は吹き抜けになっていて、開放感が感じられます。


白を基調にした清潔感と、木の温もりを感じるしつらえが、とてもおちつく空間に仕上がっていました。


玄関の横には、なにやらモザイク柄の器や雑貨らしきものが。


よくみるとそこには“お香”が。
どうしてこんなに並べられているのか、渡邊さんに聞いてみると……


「まだ準備中ですけど、1階はお香屋をするんですよ」という意外な言葉が。
もともとお香が好きで買っていたという渡邊さん。
以前ひいきにしていた場所が閉店してしまい、それなら事務所の移転を機に自分でお香屋をしようと思い至ったのだそうです。
ご近所で普段お香を買う方には嬉しいニュースですね。


2階に上がると、吹き抜けの周りを一周して事務所へ。
上品な色合いの真新しい木材には檜を使用。1階の床にも使われています。


内装は和の雰囲気とともに、ランプやモザイクガラスなど、各所に洋風のものが合わせられています。
渡邊さん曰く「大正モダンがコンセプト」なんだそうです。




全てが和だと厳かになりすぎるところを、洋式のアイテムを取り入れることで現代の私たちにとって不思議と落ち着きを与えてくれる空間に仕上がっています。素人目にも、おしゃれと居心地とのバランスの良さが伺えました。




アトリエ18 名前の由来
さて、ここからは「アトリエ18」さんについてお聞きします。
まずはアトリエ18という、ちょっと変わった屋号についてお聞きしました。


この屋号にされたのにはいくつか理由があり、一番は渡邊さん自身が「18」という数字に何かと縁があるからなんだそうです。
渡邊さんの名前、和哉(かずや)が“18”と読めること。他にも、奥さまの誕生日が18日だったり、初めて暮らしたマンションの部屋番号が18号室だったりと、人生の節々に“18”という数字が重なってきたんだそうです。
それに加え、“設計を自分の十八番(おはこ)にしたい”という思いも込めました。



正直、事務所を立ち上げた当初は「まあ、これでいっか」くらいの軽い気持ちで名付けたんですが、いま振り返ってみるとインパクトもあって覚えやすいし、しっくりくる良い名前をつけたなと感じています。
アトリエ18のこだわり
そんなアトリエ18が大切にしていること。それは、断熱性や気密性、耐震性といった“暮らしの土台”となる部分。
派手なデザインを前に出すのではなく「どうすれば快適に、そして無理のないコストで家を建てられるか」を一番に考えているそうです。


例えば、使う材料についても、省エネの視点でバランスよく選ぶことを大切にされています。
「正直、断熱材ひとつとってもこれが一番! と言い切れるものってないんです。性能が高ければコストも上がる。その中で“性能も良くて、手の届く”材料っていうものをしっかり吟味して、暮らしやすさにつながるように工夫しています」



ちなみに、今回の事務所のリノベでは予算の関係でグラスウールを使用していますが、普段は予算に合わせて別の断熱材を使うことが多いですね。


そしてアトリエ18のもうひとつのこだわり。
それは家づくりの出発点となる“土地探し”からサポートをしていること。
アトリエ18では、設計や現場管理だけでなく、“土地探し”からお客さまをサポートしています。
というのも、お客さまの多くが最初の段階である“土地探し”につまずいてしまうんだと、渡邊さんは言います。
「たとえば予算3,000万円あるとして、“土地”と“建物”で予算を半々で配分しようと考えるじゃないですか。でもそこでつい、少し高いけど良い土地やから……って言って1,800万円の土地を購入してしまったりするんですよね。で、後でわかるのが、そこは実際には建築するために別途“追加費用”が掛かるっていう条件が隠れていたりすることなんですよ」


このように、良し悪しがわからないまま土地を購入してしまったり、知らないうちに余計な費用がかかる土地を選んでしまったりと、そんな失敗をされる方が少なくないんだそうです。


こうした見極めは専門的な視点が重要ですが、そこは設計事務所だからこそ「この土地は形がいびつでも設計でカバーできますよ」とか「この土地は後からコストが膨らむ可能性がありますよ」といった具体的なアドバイス、そして予算に見合った提案が出来るんだそうです。



だからこそ「土地は一人で決めず、必ず一緒に見に行きましょう」とお客さまには伝えていますね。
快適さを求めて、子育て世代から二軒目の家づくりまで
アトリエ18に相談に来られるお客さまは「省エネで快適な家を建てられる」という評判を聞いて訪ねて来られます。
一番多いのは「子育て世代」。
お子さんの小学校入学のタイミングなど、生活の節目に合わせて、「快適な家に住み替えたい」という声をよく聞くそうです。
一方で、すでに一軒家を建てられた方も、建てた後で「夏は暑くて、冬は寒い」などの住み心地に悩まされ、二軒目の家づくりを検討するという方も少なくないんだとか。


「家に帰ってきたときに、ちゃんと快適だと感じられること。当たり前だけどこれを大事にしています。家の広さや価格はさまざまですが“トイレに行ったら寒い“、“寝室が暑くて眠れない”とか、これらは技術で解決できる部分ですからね」
また、渡邊さんは現場にもしっかり足を運びます。取材時には職人さんと和気あいあいと話されている様子が印象的でした。どの現場でも大工さんたちとのコミュニケーションを大事にされているようで、こういった信頼関係もまた、良い家づくりにつながっていることが伺えます。


間違えられない、一生ものの買い物であることの多い“家づくり”。
当たり前に快適な住みごごちを大事にするアトリエ18さんの姿勢は、今後家づくりを考えている方にとって、とても心強いものではないでしょうか。



もう現場ばっかり行くんで、めっちゃ日焼けして黒くなっちゃうんですよ笑
今後長屋でしたいこと
最後に、今後長屋でしてみたいことについてお聞きしました。
「何がしたいというより、ただ楽しみでしかないですね。新しい場所で色んな人が行き交って、これまで想像もしなかったような展開が広がる。そうやって、まち全体の雰囲気が少しずつ変わっていく未来にワクワクしています」
長屋つぎのひにとっても心強い設計事務所という存在。アトリエ18が今後、どのようにして長屋つぎのひを快適にしていくかが楽しみです。


代表・渡邊和哉さんからメッセージ


土地探しからアドバイス出来るんで、ぜひそこから相談に来てください。予算に見合った安心できる家づくり、省エネで快適な住居をお届けします。



渡邊さんは、とにかくとっても気さくで話やすかったんだワン。土地から一緒に探してくれるし、家づくりで相談したい人には本当におすすめなんだワン!
店舗概要
住所:大阪府枚方市枚方元町4-70 黄-2
営業時間:11:00〜18:00
定休日:土・日・祝 (不定休あり)
アクセス:京阪枚方公園駅 東出口から徒歩約3分
駐車場:なし
駐輪場:数台分あり
公式サイト:https://atelier-eighteen.com
Instagram:@atelier18_architects
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